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お役立ちコラム

ノロウイルスの対処と予防

ノロウイルスとは?

ノロウイルス感染症は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こすウイルス性の感染症です。
長期免疫が成立しないため、人生の中で何度もかかる可能性があります。

主に冬場に多発し、11月頃から流行が始まり、12~2月にピークを迎えますが、年間を通して発生します。
原因ウイルスであるノロウイルスは、人の腸管内でのみ増殖しますが、乾燥や熱にも強く、自然環境下でも長期間生存できます。
感染力が非常に強く、少量のウイルス(10~100個)でも感染・発症します。

主な感染ルート

食中毒での感染

ノロウイルスに汚染された貝類による食中毒のタイプ(一次汚染)

調理や配膳をする人の手指や調理器具が汚染されていることが原因で起こる感染(二次汚染)

ヒトからヒトへの感染

「下痢や吐しゃ物により手指が汚染」
→「ドアノブや手すり、便座など手指が触れた場所が汚染される」
→「他者が汚染された場所に触れ、手指から口に運ばれ感染」

吐しゃ物の飛沫により便座などが汚染される

感染した場合の症状

ノロウイルスに感染した場合、潜伏期間は12~48時間。
強烈な吐き気、嘔吐、水溶性の下痢、腹痛、37~38℃の軽度の発熱などの症状が現れます。

感染した場合の症状

吐しゃ物の処理

吐物は、素手で触らないように気をつけながら、使い捨てできる布やティッシュペーパーできれいにふき取りましょう。
(ビニール手袋を使用した場合は使い捨てにしましょう。)
ふき取ったものは、ビニール袋などに入れ、外に漏れないようにして捨てましょう。
吐いてしまったところはハイターなどの塩素系(次亜塩素酸ナトリウムを原料としたもの)漂白剤を約100倍に薄めて、ペーパータオルなどにしみ込ませてふき、30分くらいたったら、最後によく水拭きをしておきましょう。

衣類・寝具の処理

吐物や便で汚れた衣類やシーツなどの寝具は、塩素系漂白剤に漬けて消毒してから洗濯しましょう。

次亜塩素酸ナトリウム水の作り方
対象
必要な濃度
原液の濃度
希釈率
1リットルの水に加えて作る場合に必要な原液の量
便や吐物が付着した床やおむつ等
1000ppm(0.1%)
5%
50倍
20ml
10%
100倍
10ml
衣服や器具などのつけ置きトイレの便座やドアノブ、手すり、床等
200ppm(0.02%)
5%
250倍
4ml
10%
500倍
2ml

ペットボトルを使用した希釈方法

500mlのペットボトルのキャップ(ふた)は約5mlの容量です。
計量カップ等がない場合は、これを用いて希釈できます。
ペットボトルを使用する時には予め消毒薬のラベルを付けて誤飲しないように注意をしてください。

<原液が5%の消毒剤を希釈する場合>

キャップ2杯(約10ml)の消毒剤原液を、ペットボトル1杯(500ml)の水に加えれば、50倍希釈となり、1000ppm(0.1%)の消毒液ができます。

キャップ半分弱(約2ml)の消毒剤原液を、ペットボトル1杯(500ml)の水に加えれば、250倍希釈となり、200ppm(0.02%)の消毒液ができます。

なぜ次亜塩素酸ナトリウム漂白剤?

通常ウイルスの感染予防にはアルコールでの除菌が効果的ですが、ノロウイルスにはアルコールが効きません。

<エンベロープウイルス>

インフルエンザなどのウイルスは「エンベロープ」と呼ばれる膜を持っています。
この膜はアルコールに弱く、膜が壊れたウイルスはダメージを受けやすく死滅します。

<ノンエンベロープウイルス>
ノロウイルはエンベローブを持たなくても生きていける強いウイルスです。
胃酸や腸管の胆汁酸の中でもダメージを受けず、生きたまま腸まで届き感染します。
次亜塩素酸はウイルスのカプシド(タンパク質で出来た膜)を分解できるため、ノロウイルス対策に有効です。